2003/02/03
[Windows Media Player 9 公開]
2003年 1月29日、マイクロソフトは、日本語版 Windows Media 9 シリーズを 発表し公開した。 マイクロソフトのホームページから無料でダウンロード することができる。
なお、Windows XP ではない Windows にインストールすると、多くの新機能が 使えない。 オーディオ関係の OS の機能が不足しているためなのだろうか。
今回のバージョンアップで、WMA,WMVフォーマットの音質が良くなり、圧縮効率が 上がったと言われている。 音声の 5.1ch に対応したこと、フレームとフレームの間を 補完をすることなどがそれにあたるだろう。 しかし、圧縮技術がそれほど短時間に 劇的に変わることはない。 CDから録音するときにデフォルトのビットレートを56K から128Kに上がっているので、録音したときの音が良くなったと勘違いする人が いるかもしれないが、今回の圧縮技術の進歩は10%〜30%ぐらいと言われており、 聞き分けられる人はまずいないだろう。 とはいえ、市販のMP3レコーダーソフト よりは、WMA録音したときの方が音質がいい。(と思う)
映像や音の質の話はむずかしいので、プレイヤーについて話そう。 メニューの [ 表示 | 拡張設定 ] の部分がメインだ。
プレイヤーも地味ながら進化して楽しめるようになった。 面白いのは、クロスフェード機能だ(XP専用)。 この機能は、 もうすぐ曲が終わりそうになったら、次の曲を鳴らし始める。 つまり、ラジオなどで連続して曲が流れるとき、フェードアウトしながら 次の曲がフェードインすることと同じようになる。 この機能を持ったオーディオ・コンポは昔からあるので、技術的に新しいこと ではないのだが、大容量のハードディスクから音楽を永遠と鳴らすことができると、 また違った楽しみ方ができるだろう。
可変速再生も XP専用だ。これは、2〜16倍速再生する機能だ。単純に2倍速に すると音が高くなってしまうものだが、ビデオの倍速再生機能のように音が 高くならないようになっている。 中には音を細かく飛ばしているビデオもあるが、 Media Player は、きちんと音飛びがなく再生した。 なお、2〜16倍遅く 再生することもできる。
著作権管理機能が強化されたことが言われているが、CDから、著作権保護しない WMAファイルを作成することは、相変わらずできる。 これは一般のAV家電と同じ ように、レコーダーに制限をつけるのではなく、著作者が配布する CD(CCCD)に 制限をつけるという考えだ。 ただし、Media Player では、著作権を理解して いるか確認した上で著作権保護をしないで記録できるようになった。 強化されたのは、CCCDに携帯音楽プレイヤーに転送できるかどうかを指定できる ようになったことだけかもしれない。
可逆圧縮、つまり音の劣化がない録音もできるようになった。 このとき、 通常より10倍近くファイルサイズが大きくなるが、CDを完璧に、HDDやDVDに コンパクトに保存する人には使える機能だろう。これもXP専用だ。 CDをリッピングして WAV ファイルを作成して、一般のファイル圧縮をしたときと、 圧縮率にどれくらい差が出るかはやってみないとわからないが、あまり 変わらないのではないのだろうか。ただ、ファイルの扱いが便利になる(だろう) ことが違いになるかもしれない。
ビデオの色合いや明るさなどを調節できるようになった。これは、XP専用ではない。 ビデオカードにもよるが、コントラストなどを変更すると、フレームレート(1秒に 何枚表示するか)が極端に落ちた。DVD(MPEG2)は、相変わらず再生することが できなかったが、有料でプラグインを配布しているようだ。 DVDドライブや プリインストールにDVDプレイヤーソフトがついていることが多く、それを インストールすると Media Player でも再生できるようになっていることが 多いので、プラグインを買う人がいるか疑問だ。
とりあえず、機能アップした内容は良くわからないけど、バージョンアップして 気分が良くなった、というだけの出来事だったのだろう。 音と映像を楽しむのに、 機能アップはそれほど重要ではない。 音質や画質が良くなったと最も実感するのは、 ディスプレイやアンプを高級にしたり、ダイヤルアップから ADSL、そして光に 変えたときだからだ。 それを承知しているから無料配布しているのかもしれない。
[参考資料へのリンク]
http://ascii24.com/news/i/soft/article/2003/01/29/641470-000.html
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0129/ms2.htm
http://www.forest.impress.co.jp/article/2003/01/29/wmp9seriesjapanese.html
『ビットレート』
映像や音楽などを単位時間だけ再生するために必要なデータ量。 通常は、1秒間に何ビット転送するかを示す bps(Bits Per Second) という単位が用いられる。
ビットレートが高いほど高画質・高音質になるが、データ形式 によっては、逆転することもある。 たとえば、MPEG1 と MPEG4 では、同じビットレートでも MPEG4 の方が質が良い。
ビットレートが高いほど、高速インターフェイスや高速通信が 必要になる。
SVG Cats 1.2 は、次の新しい機能を追加します。
複数行文字列、グリッド、用紙サイズガイド、
大きなキャンバス、全体縮小表示、エラー時自動保存など。
完成は、2月末の予定です。
http://www.sage-p.com/svgcats.htm