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2002年5月24日 11:46 AM 更新 |
MSのデバッガに脆弱性、システム乗っ取りの恐れも
Microsoftがデバッガツールの脆弱性について警告を発した。この脆弱性をほかのセキュリティホールと組み合わせて利用すると、システムを乗っ取ることが可能だという
Microsoftは5月23日、デバッガツールに新たな脆弱性が発見されたとしてWindows
NT/2000ユーザーに警告を発した。この脆弱性が悪用されると、システムへの基本的なアクセス権限を取得したアタッカーに、システムを完全に掌握される恐れがある。
この脆弱性はデバッガの認証機能の欠陥に関連している。この欠陥は、あらゆるユーザーに対し、最高の権限でシステム上でプログラムを実行することを認めてしまうというもの。
ネットワーク保護サービスを提供するeEye Digital Securityのチーフ・ハッキング・オフィサー、Marc
Maiffret氏は、この脆弱性は、リモートからローカルユーザーになりすませるほかのWindowsのセキュリティホールと併せて悪用される可能性があるとしている。
「この脆弱性だけでは危険とは言えないが、ほかの脆弱性と組み合わされると厄介だ。Nimdaワームのような脅威が生まれることになる」(Maiffret氏)
Nimdaは、これと似たような二重攻撃により、基本的なレベルのアクセス権限を取得し、それを感染マシンを支配できる権限にまで昇格させていた。
Microsoftはこの脆弱性について、クライアントシステムでは深刻度「高」と評価しているが、どの程度のWindows NT
4.0/2000マシンが影響を受けるかは不明だとしている。
Microsoftのセキュリティ対策センターでセキュリティプログラムマネジャーを務めるChristopher
Budd氏は、次のように語っている。「(攻撃するには)まずコンピュータにログインする権限を入手し、それからコードを実行する権限を手に入れなければならない。この2点が、この脆弱性の制限要因となっている」
例えば、同氏によると、アタッカーがゲストアカウントを取得して、この脆弱性を利用してコードを実行できるのは、システム管理者がゲストにコンソールへのアクセスと、システムへのコードの導入を許可している場合のみだという。
MicrosoftのWebサイトに、この問題の説明とパッチが掲載されている。
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原文へのリンク
[Robert
Lemos,ZDNet/USA]
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